解説
ジュナンはフランスのアヴィニョンに生まれたフルート奏者、作曲家です。1861年にパリ音楽院をプルミエ・プリで卒業し、パリを中心にフランス国内で活躍しました。彼は80曲ものフルートとピアノの作品を残しましたが、「ヴェニスの謝肉祭」は最も有名な曲と言えましょう。主題は有名な民謡で、他の楽器のための変奏曲にも使われています。この曲がフルートの最も有名な曲のひとつになったのは、往年の名フルーティスト、マルセル・モイーズのレコードの大ヒットによるところが大きいでしょう。モイーズが活躍した頃のレコードはSPで収録時間が短かったため、大幅に曲がカットされていましたが、逆にカットゆえにこの曲の印象が鮮烈になった面もあると思います。興味のある方は、是非復刻された録音を聴いてみてください。 原曲では前奏、序奏を経て主題が奏され、第1から第4変奏、ゆるやかな曲想のアンダンテをはさんで第5から第8変奏と続きます。フルートの躍動感と軽やかさが存分に生かせる曲です。(解説/三上明子)ニュース
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