解説
ティリエは、1925年から30年にかけてパリ音楽院に学び、主に映画音楽の分野で活躍した作曲家です。フーガと対位法はケックラン、作曲法、管弦楽法はロラン・マニュエルに師事しました。音楽を担当した映画作品として、マルセル・カルネ監督の「悪魔が夜来る」や「天井桟敷の人々」が特に有名です。 フルート協奏曲は1959年に発表されました。弦楽オーケストラ伴奏の協奏曲は、近代、現代で良いものが少ないので、知っておいてよい作品だと思います。典型的な3楽章構成で、明快な調性を確立して、軽やかさと自発性を持った曲想は、ダマーズの作風を思い出させます。フランスの音楽教育の育んだ作曲家たちは、等しく、ソルフェージュに精通していて、無駄の無い職人芸を発揮しています。 第3楽章「アレグロ・スケルツァンド」は「タランテラのように」と表記されていますが、イベールのコンチェルトの第3楽章のようなリズムに乗った沸き立つような効果を持っているので、単独で取り上げても面白いでしょう。(解説/三上明子)スタッフより
スタッフのおすすめ楽譜掲載中ニュース
関連サイト
注文ボタンのない商品につきましては、右上の「お問い合わせ」よりお願いします。