解説
《ボレロ》は女流舞踏家のイダ・ルビンシテインの委嘱で作曲、1928年に彼女の主演で初演された「バレエ音楽」(管弦楽曲)の傑作です。この楽譜ではM.ミュラー=ドンボワ氏が原曲の長さ通りに、色彩感をピッコロの使用(4Picco.)で補い、繰り返される主題を創意工夫してフルート四重奏用に編曲しています。小太鼓の3連符リズムは交互に各パートに分担され、終始一貫して刻まれています。ラヴェルは作曲途中の1928年の夏、「この主題に何か根気強く訴えるものがあるとは思いませんか? 私はこの旋律を全然展開をしないで、精一杯、管弦楽団を大きくして行くだけで、何度も繰り返してみようと思うのです」と友人に話したそうです。また、友人で作曲家のフローラン・.シュミットは初演で曲が始まった後間もなくホールから出てしまい、「ハ長調で何度でも繰り返される旋律に耐えかね、外で転調するのを待っているのだ!」と言ったとか。(解説/佐野悦郎)スタッフより
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