解説
フランソワ・ドヴィエンヌ (1759〜1803) は、フランス古典時代を代表するフルーティストで古典様式の優美で典雅な音楽を生み出した作曲家です。特に木管楽器を含む、数多くの美しい室内楽曲、協奏曲、協奏交響曲の作品は現代においても演奏会に華をそえます。その中でも特にフルートの室内楽作品は優雅で、 《フランスのモーツァルト》 と呼ばれるにふさわしい名曲の数々を今日の我々に伝えています。勿論この 『6つの三重奏曲』 も同様です。6曲ともに、古典的な3楽章配列で構成され、調性は次の通りです。(Vol.1 / G. D. C: Vol.2 / F. g. A) いくつかの作品目録を検討した結果、この 『三重奏曲集』 は不明確な点も残るが、『2本のフルートとチェロの為のトリオ op.19』 に基づき編曲したものと考えられます。ドヴィエンヌが30歳の時の1789年、フランス革命が勃発、激動の時代に突入するのですが、それにもかかわらず、多くの作曲活動を依然と続けるのです。1795年からはパリ音楽院の初代のフルートの教授に任命され、この年に出版された有名な 『フルート演奏法』 は今日の <近代フルート奏法の礎> となったのです。しかし、フルート音楽の革命の志士も、動乱期の激務には勝てず、1803年シャラントンの精神病院にて狂気の状態で死屍と化したのです。享年44歳。翌年の1804年、ナポレオンの第1帝政時代へ・・・・・・。(解説/佐野悦郎)スタッフより
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