解説
ヴァインベルクは、1996年にモスクワで不遇のうちに亡くなった旧ソ連のポーランド系ユダヤ人の作曲家。ワルシャワに生まれましたが、ドイツ侵攻から逃れてソ連に亡命し、ミンスクとタシケントを経て,モスクワで終生を過ごしました。ショスタコーヴィチとは友人として互いの創作活動の上で大きく影響を与え合いました。スターリンの反ユダヤ主義により逮捕されるなど、苦しみの多い生涯でしたが、最近になって業績の全貌が明らかになり、評価が高まっています。「フルートと弦楽オーケストラのための協奏曲 第1番」は、1961年作曲。第1楽章 Allegro molto フルートの軽快な旋律が低弦の弾んだリズムに乗って運ばれます。極めてテンションが高い楽章。第2楽章 Largo 前楽章のニ短調から変イ短調に転じ、深く静かな世界。第3楽章 Allegro comodo ワルシャワで父親の劇場を手伝っていた時のクレズマー音楽(東欧系ユダヤの民謡にルーツを持つ音楽)を色濃く感じさせる楽章。フルートと各声部が活発に絡み合い、巧みに曲が締めくくられます。ニュース
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