解説
「ターフェルムジーク」(食卓の音楽)は、テレマン自身が1732年、楽譜の予約者を募り、翌年の昇天祭、ミカエル祭、クリスマスの3ヶ月毎に刊行した大編成から小編成までの器楽曲を配した作品集です。全体の構成から各曲の仕上げまで入念に吟味されたテレマンの自信作と言えましょう。予約者には一般愛好家の他、ロンドンのヘンデル、パリのフルーティスト、ブラヴェなど当時一流の音楽家の名前もありました。それぞれの巻は、管弦楽組曲、カルテット、コンチェルト、トリオ・ソナタ、ソロ・ソナタ、終曲で構成されています。 「ソナタ ロ短調」は第1巻に収められています。Cantabile 6/4−Allegro 4/4−Dolce 6/8−Allegro 9/8の4楽章からなる教会ソナタ形式。第1楽章はソロと通奏低音が対等に主従の立場を交替しながら進んで行く構成。第2、第3楽章は、フルートの多様な表現が通奏低音の上で繰り広げられます。第4楽章は終曲にふさわしいイタリア風ジーグ(giga)。ヘンデルは、後にこの曲の第1・4楽章を自らオルガン協奏曲 第15番として編曲しています。こちらの曲では全く違う趣きに仕立て直されていて、当時の作曲家の交流が興味深く思われます。(解説/三上明子)スタッフより
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