ムラマツ・オンラインショップ
会社概要お問い合わせマイページ
ムラマツフルートレッスン楽譜CD/DVDコンサート・ガイド
店舗案内リペアメンバーズクラブアクセサリームラマツ・ホール

ムラマツ・フルート・レッスンセンター講師による
~おもひでの名曲~

Memories Of You

Vol.28 野崎 和宏 先生

ドビュッシー
牧神の午後への前奏曲

私には思い出に残る大好きな曲があまりにも沢山あり過ぎて、なかなか一曲に絞ることが難しいのですが、その中からドビュッシーの「牧神の午後への前奏曲」を選びました。

フルートの曲ではなく、言わずと知れた管弦楽曲ですが、フルート1本の有名なソロで始まり、オーケストラの様々な楽器の中でフルート独特な音色の魅力を発揮します。

私は、フルートを始める前からこの曲が大好きでした。「やっぱりツェラーはいいなあ~」などと言いながらベルリン・フィルハーモニー管弦楽団のレコードを何度も聴きました。そして大学のオーケストラや室内楽では、音程とテンポやリズム(タテとヨコ)をピッタリ合わせることばかりを熱心にやっていました。ところが、大学卒業後パリへ留学してフランスのオーケストラの演奏を初めて聴いた時、彼らはほんの少しのズレなど気にもせず皆自由に弾き、それでいて全体のバランスを保ちながら、何ともいえない真にフランスの音色がするのです。あの時の感動はいまでも忘れられません。フランス人の音色に対する感性の素晴らしさに夢中になりました。

牧神の午後への前奏曲の自筆譜


帰国してからも、機会があるたびにフルートとピアノ用に編曲された「牧神の午後への前奏曲」を取り上げてきましたが、何度やってもなかなか上手くいきません。フルートとピアノ用のいくつものバージョン、そして無謀にもフルート・ソロ用にAlfred E.Fenboqueが編曲したものは、オーケストラの他の楽器の旋律パートも吹かねばなりません。色々な楽器をイメージしながら音色の変化を模索して演奏する楽しみは尽きません。そうしてフルートの音色の魅力、自分の出している音色について再考するのです。




<楽譜のご案内>

<コンサート情報>


NOZAKI KAZUHIRO
野崎 和宏 先生 横浜教室 火曜日クラス 新宿教室 土、日曜日クラス

桐朋学園大学卒業。林りり子、小出信也の両氏に師事。同大学卒業後、渡欧。C.ラルデ氏に師事。パリ・エコール・ノルマル音楽院ソリストコースを首席で卒業。特別賞を受ける。マリア・カナルス国際コンクールで名誉ディプロム賞を受賞。
1986年帰国。現在、ソロ、室内楽の分野で、幅広い演奏活動を行っている。ムラマツ・フルート・レッスンセンター講師。

※プロフィールは、掲載時のものとなります。最新情報につきましては、こちらよりご確認ください。

Vol.29 渡辺 庸子 先生(次回掲載予定)