解説
『15の初級練習曲 作品33の1』はE.ケーラーが所属していた「帝室歌劇場管弦楽団」のフルートの同僚で、サンクトペテルブルク・コンセルヴァトワールの教授である、ヴァーテルシュトラート(Theodor Waterstraat, 1835-1896)に献呈された作品です。この練習曲は基本技術の宝庫であり、曲想に適合した、一つ一つの基本技術が各曲に段階的に配分された、必修初級基本奏法練習曲です。実用音域で、実用的な調性[3♭〜(Es, B, g, F, d, C, a, G, e, D, h, A, E)〜4♯]による練習曲となっています。(解説/佐野悦郎)スタッフより
E.ケーラー(1849-1907)はイタリアで生まれ、少年期からイタリア各地でフルーティストとして活躍、その後ウィーンのカール劇場また、サンクト=ペテルブルクで帝室オペラ劇場の首席を務めました。このエチュードは日本では初級・中級者のほとんどが取り組むもので、演奏レヴェルの目安にもされています。♯4つ、♭3つまで、長さは小節数で38〜92。一曲ずつ異なる曲調の15曲で出来ており、何より美しいメロディーが特徴的です。長い間CARL FISCHER版がよく使われてきましたが、現在のところ乱丁が多く見つかっており、ZIMMERMANN版をお使いになる方が増えています。ニュース
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