解説
メラニー・ボニスはフランスの作曲家。女性の作曲家が世の中に認められにくい時代であったため、メル・ボニスのペンネームを使用していました。C.フランクのとりなしで1877年にパリ音楽院に入学。同じ時期にドビュッシーやピエルネも在籍していました。ボニスは1883年に結婚してから、約10年間は家庭に専念していましたが、1894年頃から作曲活動に復帰して、多くの室内楽小品、ピアノ曲、合唱作品、オルガン曲、歌曲、管弦楽作品を残しました。彼女はフルーティストのルイ・フルーリーと親交があったので、フルートを含む作品は、彼の演奏からのインスピレーションが大きかったと思われます。「小品」は、ゆっくりとした3拍子。たいへん繊細で美しい出だしから、転調を重ねてスケールの大きさを見せるところにボニスの非凡さがうかがわれます。同じくヘ長調で書かれたフォーレの「コンクール用小品」を思い出させる箇所があるのも、偶然の楽しみと言えましょう。(解説:三上明子)ニュース
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