解説
G.A.シュナイダーは古典派から初期ロマン派にかけて活躍したドイツの作曲家、指揮者、王立劇場音楽監督です。彼はプロイセン公ハインリヒの宮廷楽団、及びベルリン王立教会楽団のホルン奏者としても活躍し、弦楽器を含む多種多彩なフルート室内楽曲を多数残し成功を収めました。当時、弦楽器との四重奏曲(Fl.Vn.Va.Vc.)は多数出版されましたが、残念ながら殆どが再版されていません。彼が残した唯一のトリオ(原題)「3つの華麗な三重奏曲[D.G.C.]Op.81(Fl.Vn.Vc.)」(1819)は貴重な存在であり、この楽譜はその「第2曲目」です。3楽章構成で書かれ、第1楽章 Allegro moderato(4/4)[G]はソナタ形式、第1主題[G]は溌剌とした分散和音動機が躍動し、第2主題[D]では上下行波形音階が現れ徐々に大波に展開します。第2楽章 Adagio(2/4)[C]は三部形式、小刻みな伴奏音形に乗り、セレナード風の分散和音主題が長閑に歌い、中間部は更に細かいオスティナート伴奏に変わり、旋律は優美に飛翔します。第3楽章 Allegretto(2/4)[G]は単純なソナタ形式、第1主題[G]は分散和音動機から3連符音階旋律が流れ下り、第2主題[D]は付点音符動機から3連符音階旋律が上昇し、飛翔します。展開部は3連符持続音上に分散和音動機が弾みます。(解説/佐野悦郎)ニュース
関連サイト
注文ボタンのない商品につきましては、右上の「お問い合わせ」よりお願いします。