解説
この曲は終戦の間近の1943年12月24日にラジオ放送で初演されました。4楽章構成のクリスマスを祝福する音楽で、I.「星」は 美しい2本の旋律の綾[Fl.Bn.]が夜空を仰ぐ星の光の如く輝き牧歌を奏でます。後半のハープの煌びやかなグリッサンドは流れ星を思わせます。II.「東方三博士」は不気味な響きの中に[Fl.Bn.]の神秘的な旋律が交互に絡み合い淀みなく続きます。これは東方三博士が星に導かれてベツレヘムに辿り着き、マリアに抱かれたキリストを礼拝する場面です。III.「聖母マリアと幼子」は美しく清らかな旋律を[Fl.Bn.]が交互に奏でて安らぎを感じさせる、幼子を見守る聖母の子守歌です。IV.「羊飼いの入場と舞踏」はキリストの誕生を祝福する舞踏です。穏やかな序奏から一転して躍動感、歓喜溢れる舞踏を舞います。フルート室内楽の流れは『小組曲』にはじまり、後述の『リノスの歌』に繋がりますが、その絆は「Fl.Va.Hp.」にあります。(解説/佐野悦郎)ニュース
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