ウィーンの笛吹き
Der Wiener Pfeifer※内容は2022年掲載時のものとなります
vol.5 ヴォルフガング・シュルツ
1946年2月26日オーストリアのリンツで生まれる。10歳よりフルートを学ぶ。ウィーン音楽アカデミーでハンス・レズニチェックに、バーゼルとフライブルクでオーレル・ニコレ各氏に師事。ウィーン・フォルクスオーパー、ウィーン国立歌劇場管弦楽団を経て、1973年よりウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の一員となり、長い間首席奏者を務める。ウィーン・フィルでの活動の他、ソリストとしても国際的に活躍。著名な指揮者、ピアニストと世界中で共演を果たす。ザルツブルク音楽祭やウィーン音楽週間、シュレスヴィヒ・ホルシュタイン音楽祭など数多くの音楽祭に参加。また長年にわたりフランスのルールマランで開催される音楽祭ボヌール・ミュジカルで芸術監督を務めた。1983年よりウィーン・フィルハーモニー管弦楽団とベルリン・フィルハーモニー管弦楽団のメンバーから構成される「アンサンブル・ウィーン=ベルリン」のフルート奏者として活躍。レパートリーはバロックから現代音楽まで幅広い。特に同世代のオーストリアの作曲家の演奏に積極的に取り組み、多くの作品を献呈される。レコーディングも数多く、その多くは国内および国際的な賞を受賞している。1979年よりウィーン国立音楽大学で教授を務めたほか、世界各国でマスター・クラスを定期的に開催した。2013年3月28日、ウィーンにて死去。世界で最も著名であり活躍したフルート奏者の一人として、世界中のファンの記憶の中に生き続けています。
CD-ID:3992
J.S.バッハ:フルート・ソナタ集
2000年に録音された、W.シュルツが54歳の頃の演奏が聴けるCDです。真作とされるJ.S.バッハのフルート・ソナタ4曲を収録。フルーティストが避けては通れない名曲であり難曲、パルティータ BWV 1013も入っています。
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ヴェルディ・オペラ・ファンタジー
ヴェルディのオペラの旋律を編曲したフルートのヴィルトゥオーゾ作品を集めた1枚です。没後100年にあたる2001年に録音されました。かなり技巧的な内容ですが、それでいてオペラ作品がもつ“歌”を失わない、華麗な演奏を楽しめます。
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牧神の午後への前奏曲~フランス近代フルート作品集
フルートとピアノ版の「牧神の午後への前奏曲」からはじまり、フランス近・現代の名曲が目白押しの一枚です。2000年前後の録音で、静寂、情熱、輝きなど、様々に変化する音楽が、W.シュルツの豊かな音色によって表現されています。
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ファンタスティック・フルート
原曲がフルート音楽である作品に限らず、クラシック音楽の名曲を集めたCDです。いわゆる“名手”の録音では、その実力ゆえに難解な曲や名人芸的な曲がよく選ばれますが、このCDのように多くの人に親しまれる作品も収録しているものがあると、より一層楽しみが広がります。
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C.P.E.バッハ:フルート・ソナタ集(2枚組)
バロックから古典派へと音楽が移り変わっていった頃に活躍し、フルートに関する作品を多く残したC.P.E.バッハの作品集。父・大バッハから受け継いだ才能を発揮し、現在でもその作品は人々に親しまれています。J.S.バッハ作という説の方がよく知られる、トリオ・ソナタ ニ短調 BWV 1036も収録されています。
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20世紀のフルート名作集
バロックから近・現代まで、かなり幅の広いレパートリーをもつW.シュルツが演奏する、20世紀の独創的な音楽を聴けるCDです。プロコフィエフやヒンデミットなどの充実したソナタ、ソナチネが曲目に並んでいます。
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モーツァルト:フルート協奏曲集
フルート音楽の王道とも言えるW.A.モーツァルトのフルート協奏曲を、W.シュルツが美しく、輝かしく奏でています。幅広い彼のレパートリーの中でも、リンツに生まれウィーンで活躍していた彼のルーツを想わせるようなモーツァルト作品の演奏は、特に聴いておきたいところです。
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イベール:フルート協奏曲他
近・現代のフルート協奏曲の代表格、イベールの協奏曲や、作曲家の知名度にしては録音が珍しいフランセの協奏曲などを、W.シュルツとイタリアのハイドン・オーケストラの共演で聴ける1枚。ピアノ版で演奏されることが多いユーの「ファンタジー」も、オケ版で収録されています。
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バッハ・ファミリーによるフルート協奏曲集
言わずと知れた名曲、J.S.バッハの「管弦楽組曲」に加え、その次男でフリードリヒ大王に仕えたエマヌエル・バッハ、“ロンドンのバッハ”とも呼ばれる末息子のクリスティアン・バッハによるフルート協奏曲を収録。クリスティアンの「協奏曲 ニ長調」は、録音としては珍しい曲目で、注目したいところです。
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F.J.ハイドン:2つのリラ・オルガニザーダのための協奏曲全集&ノットゥルノ全集(フルート、オーボエと室内管弦楽版)(3枚組)
このCDには、リラ・オルガニザータという古典派の時代に演奏されていた楽器のための作品の、フルートとオーボエ版が収録されています。この書き換えは、ハイドン自身によって行われた、しっかりとしたものです。作品のもつ形式美や清澄な曲想が存分に表現された演奏を聴くことができます。
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モーツァルト:フルート協奏曲集
W.A.モーツァルトのフルート作品のうち、とりわけ注目される機会が多いフルート協奏曲の第1番と第2番、そしてフルートとハープのための協奏曲 KV 299の3曲が入っています。フルート協奏曲第1、2番の録音は、ベルリン・フィルの首席を務めたK.ツェラー (1928−2005) の演奏です。
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ライネッケ、ドップラー、ニールセン:フルート協奏曲集
2012年に収録されたもので、惜しくもW.シュルツのラスト・レコーディングとなってしまった“追悼盤”です。共演はカメラータ・シュルツと息子のマティアス・シュルツ。まさに“シュルツ・ファミリー”によるあたたかくてやさしい音楽は、私たちの記憶の中に生き続けるでしょう。
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モーツァルト:6つの二重奏曲
マティアス・シュルツと彼の師であり父親のW.シュルツによる、ピアノなどの伴奏をともなわない2本フルートのみの演奏です。“ウィーンっ子”の2人が奏でる軽やかで爽やかなモーツァルトの音楽を味わえる1枚となっています。
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ヴェネツィアの謝肉祭
こちらもW.シュルツと息子マティアスとの親子共演です。演奏会や発表会でも人気のA.F. & K.ドップラーやブリッチャルディ、A.B.フュルステナウなどの華やかな作品が演奏されています。歌心溢れるシュルツ親子の「二重唱」をお楽しみください。
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ドップラー:リゴレット幻想曲~フランツ&カール・ドップラー:フルートのための作品集
このCDは、W.シュルツがカメラータの所属となって行った初めての録音です。息子であるマティアスをパートナーに、歌心溢れる華やかな曲想で人気があるドップラー兄弟の作品を収録しています。このCDではシュルツ親子による息の合った共演をお楽しみください。
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フィルハーモニカーの至芸:フルート
「のだめカンタービレ」で一気に有名となったW.A.モーツァルトの2台のピアノのためのソナタ KV 448 (フルート2本とピアノへの編曲版) から、プーランクのソナタまで、編成や曲想が様々な作品をお楽しみいただける1枚です。
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ハイドン:エルデーディ四重奏曲 作品76
W.シュルツと息子マティアスの親子共演が聴けるCDです。ハイドンの「エルデーディ弦楽四重奏曲OP.76」を、同時代の音楽家S.アーノルドがフルート二重奏用に編曲したものが収録されています。編成は2本のフルートのみですが、物足りなさを感じさせない、素敵な音楽を聴くことができます。
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ジャン・フランセ作品集
1995~99年録音で、主にウィーン・フィルとベルリン・フィルの(元)奏者からなるアンサンブル・ウィーン=ベルリンと、ハンガリー出身のピアニストF.ボーグナーによる、フランセの様々な作品を楽しめる一枚です。お洒落な“フランセ・ワールド”を名手達の演奏でじっくり堪能できます。
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フルート四重奏によるモーツァルト『魔笛』
W.A.モーツァルトの代表的なオペラのひとつ、「魔笛」。その中の曲 (J.ヴェントによるフルート四重奏版) を、W.シュルツとウィーン弦楽四重奏団のメンバーによる素敵なアンサンブルで楽しめるCDです。第1幕、2幕の両方から、原作のストーリーにそった、かなり充実した曲目が揃っています。
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管楽のための作品集
20世紀の骨太な木管五 (六) 重奏曲を、名手ぞろいのアンサンブル・ウィーン=ベルリンの演奏でじっくり味わえる一枚です。L.ヤナーチェクの「青春」では、スイス出身のP.ストゥンプ (B-Cl.) がゲストで収録に参加しています。また、フルートに関する録音の中で、P.ハースやG.クルタークの作品は珍しい曲目です。
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テレマン:室内楽作品集(2枚組)
G.P.テレマンの室内楽曲を集めたアルバムで、元々はフルートのパートをオーボエで演奏するなど、原曲とは編成の違いがあるようです。充実した曲目が揃い、現在手に入るものでは珍しくモダンのフルートで収録された、ターフェルムジーク第2集の「四重奏曲 ニ短調」にも注目したいところです。
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フルート四重奏によるモーツァルト『フィガロの結婚』
W.シュルツとウィーン・フィルハーモニア弦楽三重奏団による、W.A.モーツァルトのオペラ作品シリーズのうちの一枚。曲はクラシック音楽全般の中でも人気の高い作品、「フィガロの結婚」です。フルート四重奏版での収録で、作品の魅力はそのままに、ひと味違った楽しみ方ができそうです。
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W.A.モーツァルト:フルート四重奏曲全集
古典派のフルートに関する室内楽曲の中では“定番”と言ってもいい、W.A.モーツァルトのフルート四重奏曲。W.シュルツとゲーデ・トリオの名手達による演奏で、その4曲全てが収録されています。
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ボワモルティエ:5つのトリオ・ソナタ 作品37、6つのソナタ 作品34
ボワモルティエはJ.S.バッハとほぼ同時期のフランスの音楽家で、パリで活躍しました。W.シュルツは、全2曲のうち、G.ノヴァとの共演で「6つのソナタ 作品34」の録音に参加しています。ノヴァはイタリアのフルーティストで、もう一つの収録曲、作品37も演奏しています。
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ウェーバー、フンメル、メンデルスゾーン:フルート三重奏曲集
フルート、チェロとピアノのための音楽を集めた1枚です。19世紀前半に活躍した代表的な作曲家、ウェーバー、フンメル、メンデルスゾーンの作品を、名手3人が奏でる調和のとれたアンサンブルで味わえます。(メンデルスゾーンの作品は、もともとヴァイオリンとチェロ、ピアノのための楽曲です。)
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グッド・モーニング・オペラ
W.シュルツは、W.A.モーツァルトのオペラのフルート四重奏版を収録したCDをいくつか出しており、これはその録音を抜粋して編集したもののようです。『朝をもっと心地よく』というコンセプトをもつアルバムですが、爽やかに、愉しく過ごしたいときにぴったりの1枚でしょう。
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フルート四重奏による モーツァルト『コシ・ファン・トゥッテ』
数種類出されたフルート四重奏によるW.A.モーツァルトのオペラ・シリーズ。ここには喜歌劇「コシ・ファン・トゥッテ」の曲が収録されています。男女のやりとりを題材にした、モーツァルトらしいコミカルなオペラの雰囲気はそのままに、フルート四重奏で美しく奏でられています。
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メモリー・オブ・ヴォルフガング・シュルツ
J.シュトラウス2世の「こうもり」と、モーツァルトのフルートとハープの協奏曲は、2012年の草津音楽祭でのライヴ録音です。ライヴならではの躍動感、アイディア、共演者とのかけあいなどの中に、シュルツの生きた音楽を感じることができます。
詳しく見るCD-ID:6963
フルート四重奏によるモーツァルト『後宮からの逃走』
W.シュルツの追悼盤の中では最後に発売されたアルバムです。ウィーン・フィルハーモニア弦楽三重奏団との「魔笛」、「フィガロの結婚」などと同じく、ヨハン・ヴェント(1745-1801)による有名オペラの室内楽版です。こういったアレンジは当時よく行われて おり、このCDには編曲版から全曲収録されています。
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