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第8回目 「Michel DEBOST : “Une Simple Flûte“/Cahier de travail」
第8回目 「Michel DEBOST : “Une Simple Flûte“/Cahier de travail」<題材として取り扱っている楽譜>
楽譜ID : 20472 Debost, Michel UNE SIMPLE FLUTE...EXERCIC (出版社 VAN-DE-VELDE)


 フルートを学ぶ全ての人が練習すると言っても過言ではない教本のひとつに、タファネル & ゴーベール共著の日課練習(17 Grands Exercices Journaliers) があります。とても有益なExercicesではありますが、通り一遍に間違えずに吹けるようになるだけでは、その音階やアルペッジオをそのまま多様な曲の演奏に応用できる準備ができたとは言えません。おそらく、これを最大限に活用している人は案外少ないかもしれません。
 そこで今回は、基礎練習課題に対してどういうアプローチの仕方があるのかについて、多くの貴重な提言を示し、機能的なテクニックを習得して、そのうえそれらを音楽的に楽しく練習する方法についてフランスのフルート奏者、Michel Debostが著した “Une Simple Flûte” をご紹介したいと思います。

 著者、ミッシェル・デボストに関しては、今更その経歴をご紹介するまでもないと思いますが、フレンチ・スクールの伝統あるパリ国立高等音楽院で学び、パリ音楽院管弦楽団(Société des concerts de concervatoires)と呼ばれていた時代からパリ管弦楽団と名を替えた歴史を通じて、その名門オーケストラの「顔」として長年首席奏者を務めました。 ソリストとしても、VivaldiやDevienne, Gluck, Mozartなどのバロック、古典の協奏曲、Devienneのソナタ集、パリの伝統のTulou, Demerssemanなどのゴールデン・エイジと呼ばれる作品を集めたアルバム、Hindemith, Fauré, Poulenc, Ohanaなどの近現代までのあらゆる国とエポックの幅広いレパートリーの録音や、例えば、プロコフィエフのソナタをその初演者のロシアのピアニスト、リヒテルと共演したり、室内楽も、Vnのグルミョーなどの巨匠たちと共演したりという具合に世界中で、オーケストラ、室内楽、ソロで縦横無尽の演奏活動を続けてきました。
 教育者としては、ランパルの後を受けて1981年から1990年までパリ国立音楽院教授を務め、その母校での指導では、Moyseの名著のひとつ、「トーン・ディヴェロプメント」の方法と同じように、有名なアリアなどの短い旋律のコピーを持参して学生に音と歌い方の勉強をさせたりというような、コンセルヴァトワールの先人達の教育法を取り入れ、今をときめくエマニュエル・パユなど多くの弟子達を育てました。
 パリ国立高等音楽院とパリ管弦楽団の職を辞してからは、彼の母の母国アメリカにその本拠を移して、現在もソリストとしての演奏活動を続ける傍ら、オバーリン大学で教鞭をとり活躍を続けています。
 この “Une Simple Flûte”練習帳は、先人達から学んだフランスの伝統、フランス人の父から受け継いだフランス人が得意とする洗練された感性と、彼自身の長い演奏経験から得た多くのヒント、などを存分に活かした彼だからこそなし得る、音楽と技術がバランスよく統制された教本です。
 「練習ノート」の内容は、12のチャプターに分かれており、順に見ていくと次のようになります。

  1. デボスト流スケール・ゲーム
    Taffanel et Gaubert : 日課練習 No.4のスケール課題をベースに、各調毎に、ダイナミックス、キャラクター(輝かしく、陽気に、流麗に、柔らかく、明確に、等々)、スタイル(古典派風、ロマン派風、20世紀風、等々)、そして考えられる限りの種々のアーティキュレーションなど、有益にしかも楽しんで練習出来るような様々な工夫がほどこされています。

    Tempo : 指定されたテンポのプラス・マイナス10%の速度で練習すること。
    Niveau : 主にダイナミックスに関して、mf を基本として全てのニュアンスで。
    Caractère : それぞれの個々のイマジネーションをはっきり持って。
    Style : 練習中のレパートリーに適切なスタイルで。
    Respirations : ブレス記号∨は、Structuelle (構成上必須のブレス : トニックの後)
    ブレス記号 ’ は、D’appoint (オプション=補助的ブレス)

    * この二種類のブレス記号の使い分けは、MoyseのBach: Allemande による50の変奏を連想させます。
    Modulation : 転調の音形は、次の調にふさわしい音程を感じるために、常にゆったりと mf で奏すること。

    【譜例】

  2. Reichertのアルペッジオ
    Reichert : 7 Exercices Journaliers op.5 の No.4 , No.2
    この旋律的練習は、ゆったりと,自由に, そして最もおおきな跳躍音形では時間をたっぷりとって演奏すること。あごの動きをできるだけ少なくし、指でキーを叩かないように。
  3. デボスト流インターバル(跳躍音形)練習
    Moyse : De la Sonoritéの “Attaque et Liaison des Sons”や、Gilbertの “Chromatic Intervals”などの跳躍音形の練習とは違った長短と完全音程のDebost流3つの組み合わせのアイデアは、単に音の跳び方というだけでなく、音楽的なイメージも生まれるのではないでしょうか?

    No.1 : 半音とオクターブの練習
        中庸のVibrato、音量( mp - mf ) cresc.やdim. もなしで練習する。指は、キーのごく近くに, 自由に止めてよい。
    【譜例】

    No.2 a : 下行、長3度と上行、短6度
    【譜例】

    No.2 b : 下行、短3度と上行、長6度
    No.3 a : 下行、完全4度と上行、完全5度
    No.3 b : 下行、完全5度と上行、完全4度
  4. 三和音のアルペッジョ
    mf で、過度に速すぎないように、そして、ほぼいつもレガートで練習すること。
    また、デボストはこの課題において、下顎の動きを禁じて、アンブシュールの安定を努めるようにして、音域の変化に対しては、くちびるのポジションではなく、息の速度と重心によってコントロールするようにとアドバイスしています。
  5. アタック
    デリケートな音,低音や高音な発音は、t, d, k, g, のような子音または、アタックなしで(ha-ha-ha)始めることができます。アタックなしの場合、その音に近い指を非常に軽くキーをたたく事で音の立ち上がりを的確にします。
    この課題は、特に p の五線の外の音では、息を取り過ぎる事なく中くらいの息の出し方で、鼻から少し息を逃がします。
  6. 半音階
    この課題は、レガートならびにシングル, ダブル, トリプル・タンギングでも練習する。
  7. ハーモニックスの運指による音階練習
    左手のみを動かすこの音階練習は、ノーマルな運指でも、楽器の安定をきわだたせるために交差する手を置いて練習してもよい。この練習は、次の VIII. 左手の安定にも応用される。
  8. 左手の安定
    この例題は、先に VII でも書いた方法で、メカニスムと顎とリップ・プレートの安定を感じるための練習です。
  9. Mozartの協奏曲のためのカデンツァ(Debost作)
    過去のフレンチ・スクールの教本でも、Taffanel et Gaubert が著したように、ここでは、Debostが作り、彼がこれまでもレコードや演奏会で披露してきた素晴らしいカデンツァが印刷譜となって登場しています。
    残念ながら、手許のDebost自筆譜のコピーと照らし合わせると、G-Durの協奏曲中、一楽章の2段目最初の音CはDの間違い、下から2段目終わりから3拍目2番目のDesはなしのD、上から4段目Cisフェルマータの次の最初の2つの16分音符にはスラーが抜けていたりというような小さなミス・プリントがあります。
  10. 易しくするため、音程のための運指
    安定性、音程修正、易しさ、音色、響きのための正規運指と替え指Debostが、その豊富な経験から得た替え指の数々をそれぞれの目的とともに並べて紹介してくれています。以下の XI , XII も同様に替え指のアイデアが続きます。
  11. 易しくする経過音の運指
  12. 特殊なトリルの運指

 現在活躍中のフルート奏者が著した同様のテキストに、Peter - Lukas Grafの “Check - Up” などがありますが、このMichel Debostの “Une Simple Flûte” は、Debost独特の発想で効率よく音楽的に、そして楽しく基礎練習ができるようにと工夫された素晴らしい教本です。なおこの「練習ノート」には、同じタイトル「Une Simple Flûte」で、音楽用語, 記号, Fl.演奏の技術, 演奏の際に必要なメンタルの問題点などに対するDebostの考えが述べられた読本も別売で出版されており、練習ノートを実践していて疑問に思ったり、知りたくなった事を、項目のアルファベット順に並べられた読本で、辞書をひくように簡単に見つけられるように工夫されていますので、あわせてお読みになると、より理解が深まることと思います。
第8回目 「Michel DEBOST : “Une Simple Flûte“/Cahier de travail」<題材として取り扱っている楽譜>
楽譜ID : 20472 Debost, Michel UNE SIMPLE FLUTE...EXERCIC (出版社 VAN-DE-VELDE)

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