解説
周知の通り、A.B.フュルステナウ (1792-1852) はT.ベームの楽器改良期のドイツロマン派の前期、この 「24の練習曲」 は彼の練習曲の中で最も有名であり、我が国では 『音の花束』 と愛称され 「最上級技巧練習曲」 として、多くのフルーティスト達を育て上げた練習曲です。その音楽の美しさは 『マルセル・モイーズレコード全集』 第1集 「フルート演奏法」 練習曲No.9変ロ長調の録音で、広く知られています。この練習曲は 【ロマン派のヴィルトゥオーゾ練習曲】 必須の書として世界各国で活用されており、その特徴は連鎖装飾句 (トリル、ターン、モルデント) にあり、それらは各曲の冒頭や結尾の華やかで技巧的な装飾句の随所を飾っています。調性の配列は順序不同であるが、#、b6つまでの調、短調を基本的調性 (転調を含む) とし、24曲から構成されています。彼は最低音H管のキーを含めて9鍵の旧式フルート (8鍵) を死ぬまで使用していたそうで、この練習曲をはじめ、随所に最低音のH音が使用されています。従って、これらの句は全てオクターヴ上にM.モイーズにより、 [ALPHONSE LEDUC] 版で (1952年) 校訂されています。ここに掲載してある [HENRY LEMOINE] 版は原書に近い版 (H管用) であり、この版が今後の基本テキストになると考えます。(解説/佐野悦郎)スタッフより
LEDUC版(モイーズ版)はこちら(楽譜ID:2384)ニュース
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