解説
この練習曲は作品33の第1・2巻同様に、多く活用されている大変重要な中級必修表題付き・ロマン派表現技術練習曲です。各課題は深くその音楽性を要求され、『ケーラー作品集』に匹敵する教育的、芸術的内容を持つものです。その各標題の表現内容は大きく4つのタイプに分類することができます。▼基本技術奏法に関する標題[指の練習曲/ジグ・ザグ/オクターヴ/ダブル・タンギング/近代風カンタービレ/トリルと前打音]▼舞踏・舞曲のリズム、形式に関して[人形のワルツ/蚊の踊り/スペイン風カプリス/ガヴォット/ロシアの踊り/友好(ポルカ)]▼描写音楽の詩的表現技術に関して[ブランコ/噴水/月の光/ツバメ/糸車/風/鳩/海辺にて/カッコーとナイチンゲール]▼精神の内面性を音楽表現する[からかい/慰め/タンタロスの苦悩/さよなら]以上の全25曲から構成されています。各曲は取り組みやすい実用的音域、調性で書かれ、転調を含む、4♯、4♭までの長、短調で変則的に配列され、技術的にも考慮されています。副題には「近代的スタイル」と記されていますが、調性に関していえば、旧式楽器用(やや♯傾向)のものと分析します。(解説/佐野悦郎)スタッフより
ケーラーのエチュードの中で中級以上の方の多くが学ぶ作品です。全25曲それぞれに曲のイメージが広がる表題が付いており、基本的技術練習と音楽表現がまとまっています。[1、スウィング(ブランコ) 2、人形のワルツ 3、からかい 4、なぐさめ 5、指の練習 6、噴水 7、月の光 8、ジグザグ 9、オクターヴ 10、ツバメ 11、タンタロスの苦悩 12、手をつないで 13、お別れ 14、ダブル・タンギング 15、糸車 16、近代風カンタービレ 17、トリルと前打音 18、風 19、虫(蚊)のダンス 20、ハト 21、海辺 22、カッコーとナイチンゲール 23、スペイン風カプリス 24、ガヴォット 25、ロシアの踊り]“音楽的に演奏するための技術”を日々の練習から取り入れることで、今後の大きな発展を望めるでしょう。ニュース
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