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『3本のフルートのための二章(1965)』は卓越した現代演奏技法と色彩感で、邦人のフルート三重奏曲を代表する傑作です。作曲家自身の解説に「管楽器の中でも、フルートが持っている個性の一つは、“人間の息”や“呼吸”の要素が持つ音に対する影響力とその音楽的特性を直接的に反映するという点にあると思われます」とある様に、息の吹き込みが感情を揺れ動かす繊細なニュアンスを表現しています。十二音技法で書かれ、第一章の序奏部では[AFl.]のソロ主題に第1・第2フルートが応対します。中間部は主要主題が幾度となく繰り返され、それに応対するフレーズにより分断されつつ、徐々に展開されて音楽が高揚し、テンポが変化し、応対し、また幾度も同調し合います。技巧的な半音階多声部で書かれたカデンツァを経て序奏主題が再現され静寂の中、息が消えていきます。第二章は軽妙なフゲッタ主題がロンド形式風に3度も現れ、それに挟まれた部分では対比的に、半音階的旋律が幽玄に模倣的され、軽快な舞曲風リズム(副主題)が引き継がれ踊られて、AFlが穏やかに歌います。再びフゲッタ主題が3度現れ、コーダに入りフゲッタ主題が幾重にも圧縮されて、最後は主題断片を吹き切ります。ニュース
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