解説
フランス近代・現代の作曲家による練習曲は、従来の伝統的な書法による練習曲と異なる為に、今世紀の音楽形式、様式の多元性を十分に理解して、その練習内容、目的、意図を明確に知ることが重要な鍵となります。『12の練習曲』 はPh.ゴーベールがパリ音楽院の教授として迎えられた1920年に作曲し、彼に捧げられました。P.カミュ (1885-1945) の生涯は、フレンチ・スクールの大家達、H.アルテス、P.タファネル、A.エネバンがパリ音楽院を歴任した全盛時代を過ごしており、その音楽の美しさは彼の 『シャンソンとバディネリ』 が示す通りです。『12の練習曲』 は、この時代の新しい音楽の要素、演奏技法を包含するものであり、近代フランスの作曲家達、典型的なG.フォーレ 『ファンタジー』 に見られる様な演奏技術が網羅された 【フランス近代基本技術奏法練習曲】 で、各課に奏法別の練習標題が指定してあり、大変に重要な書です。(Pf.伴奏 ad libitum 現在入手不可)(解説/佐野悦郎)ニュース
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