解説
この 『パン (牧羊神) の信奉者達』 の初版は1930年にZimmermann社で出版され、その後残念ながら絶版となりました。ロレンツォの名著 『My complete story of THE FLUTE』 の文章中で (第3部:1章 [笛吹きや牧神を題材にした曲の紹介] ) この曲の存在を知り、大変に興味深いものがありました。この度、待望の再版となり大変に喜んでおります。幻想的奇想曲 (Capriccio fantastico) と副題にあるように、この音楽は、自由自在に形を変え飛び散る噴水の如く、【4本のフルートの奏でる音のオブジェ】 が4〜12小節の楽句単位で変化し飛び出してきます。「前奏・複合三部形式・終結部」 の枠組みを僅かに残しながらも、奇想天外に各パートが押し寄せる波のようにオブジェ (音型) を形成し、それを背景 (伴奏) に、イタリア特有の美しいカンツォーネ風の主題が3曲歌われます。彼の作品には、この他にも 「牧神」 を題材とした曲として、五重奏曲 [Sinfonietta, Op.75:第2楽章 / 牧羊神に捧げるセレナータ]、独奏曲 [神話組曲, Op.38 :No.1牧羊神] があります。(解説/佐野悦郎)ニュース
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