解説
「秋のエオリア」は「佐野悦郎フルートリサイタル・室内楽」で初演(2011年12月 津田ホール)されました。以下の5つの小品から構成され、爽やかな旋律が魅力です。第1楽章「彼方から」はベル・トーンの響きの序奏から始まり、近代的な和声に美しくメロディが映えます。後半は突如として、上下行する音階が飛び交います。第2楽章「寓話」は同調する軽快な舞踏風リズム動機の主題と、和声的に美しく響く旋律とが、幾度となく交互に繰り返されます。第3楽章「秋のエオリア」は、2〜4番フルートの和声の響きに包まれ、1番フルートが美しいメロディーを奏でます。第4楽章「黄昏に」は1番フルートが自由奔放にメロディーを奏で、後半は和声の中に取り込まれます。第5楽章「影のこだま」は曲全体にトレモロが持続して鳴り響き、その背景からリズミカルな動機の断片が受け継がれ、やがてトゥッティとなりクライマックスに到達します。柳田孝義氏は武蔵野音楽大学卒業、同大学院修了。日本音楽コンクール作曲部門第一位受賞の他、世界的な作曲賞も多く受賞しています。ミュンヘン音楽大学でハラルト・ゲンツマー等に師事しました。(解説/佐野悦郎)ニュース
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