解説
随分昔の話になりますが、1964年のJ-P.ランパル、A.マリオン、Ch.ラルデの三巨匠達のLPレコード収録により紹介されたトリオで、従来から最も知られ演奏されてきた「三重奏曲 Op.87」ではありません。この曲は各種の目録を確認しても不明確な点が多く、その真偽は定かではありませんが、学習者にとっては気軽に楽しめる爽やかな作品で、次のように古典様式の3楽章構成で書かれています。第1楽章 4/4 Allegro は典型的なソナタ形式で書かれ、第1主題 [G] は伸び伸びと明るく対話し、第2主題 [D] は易しく軽やかに踊ります。第2楽章 3/4 Andante は優美な舞曲 [D] で、メヌエット風旋律がゆったりと踊ります。第3楽章 2/4 Allegretto はロンド形式で、民謡風の単純明快なロンド主題 [G] が元気溌剌と躍動し、ロンド主題に挟まれる最初の挿入楽句(副主題)[D] は半音階的下行旋律がなだらかに、次に現れる挿入楽句 [D] はレガートの付点音符主題が美しい弧を描き、最後は主題が変奏されて華やかに終わります。(解説:佐野悦郎)ニュース
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