解説
「ボエーム・ファンタジー」はチャールズ・ゴッドフリー(1839-1919)によるピアノ曲をもとに、フルート奏者のユルゲン・フランツ(1966- )が編曲しています。ゴッドフリーの家系は19世紀のイギリスで主に軍楽で活動した一族で、英国ロイヤル・ホース・ガーズの楽隊長であった彼は、吹奏楽や軍楽のための音楽を数多く編曲しました。彼の編曲したクラシックやオペラの吹奏楽曲は、特に人気があったようです。1896年に初演されたプッチーニ(1858-1924)のオペラ「ラ・ボエーム」は貧しくとも心豊かな芸術家たちの恋愛物語です。詩人ロドルフォとお針子ミミの哀歓が描かれます。このファンタジーには、初めてロドルフォに会ったミミが歌う「わたしの名はミミ」は入っていませんが、「冷たき手を」と「わたしが街を歩けば(ムゼッタのワルツ)」などの有名なアリアが使用されています。曲の最後には第2幕の終わりの軍隊の行進曲が使われています。この部分はピッコロに持ち替えての演奏も随意となっています。オペラの舞台は1830年頃のパリです。第1、2幕はクリスマス・イヴを描いていますので、アドベント時期の演奏会の候補曲としても良いかもしれません。(解説/諸田大輔)スタッフより
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