解説
ビュファルダン(c.1690-1768)はフランスのフルート奏者、作曲家です。1715年から49年までドイツのドレスデンの宮廷で第1フルート奏者を務めました。残された作品は協奏曲(ホ短調)とトリオソナタ(イ長調)の2曲のみとされてきました。このへ短調の協奏曲はドレスデン宮廷楽団のコレクションであるシュランクIIに属しています。シュランクIIは、2009年から11年にかけて、ザクセン州立大学図書館(SLUB)におけるデジタル化を含む研究プロジェクトにより公開されました。レメンス音楽院のW.ブラバンツは、シュランクIIに含まれている作者不詳の1742年と記載のあるフルート協奏曲を調査し、そのモノグラムと作風からビュファルダン作である可能性を指摘しました。SLUBでは作曲者を不詳としながらもビュファルダンの名を併記し、ブラバンツの指摘を掲載しています。ホ短調の協奏曲と同様、技巧に主眼が置かれていますが、当時の楽器では難しいフラット系の調性のため、より特別な奏者を想定しています。フルート・ヴィルトゥオーソ音楽の興隆を肌で感じられる協奏曲です。(解説/諸田大輔)スタッフより
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