解説
アルベニスは19世紀後半に活躍したスペインのカタルーニャ生まれの印象主義の作曲家、ピアニストで、スペイン民族音楽作品で知られています。原曲は彼の8曲で構成されたピアノ曲《スペイン組曲 作品47》(1886)の第5曲、最も有名な〈アストゥリアス(伝説)〉(Asturius-lryenda)です。「アストゥリアス」とはスペインの自治州でイベリア半島北部に位置します。元々はピアノ曲《スペインの歌 作品232》(1897)の第1曲〈前奏曲〉でしたが、彼の没後、「組曲」に組み込まれたので、作曲年代との差違があります。原曲に忠実に色彩豊かな木管五重奏曲に編曲した傑作です。曲は三部形式で書かれ、前半の民族色豊かな情熱的な舞曲は激しいリズムに乗って激動します。中間部は対照的に感傷的で魅惑的な歌が囁かれます。コーダでは両主題が回帰し、静かに消え去ります。この舞曲にはギターで弾くのに最適な要素が多く、世界的ギタリストのA. セゴビアがギター曲に編曲して有名になりました。(解説/佐野悦郎)ニュース
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