解説
ニールセンはデンマークの作曲家。同年生まれのフィンランドのシベリウスとともに北欧を代表する作曲家です。「霧が晴れていく」は、1920年にヘルゲ・ローデの戯曲『母』の劇中音楽として作曲されました。交響曲 第5番に着手する頃の作です。戯曲『母』は、第一次世界大戦後、北部シュレーヴィヒが住民投票によってデンマークの国土に復帰した記念に上演された作品です。フルートとピアノまたはハープのために書かれたこの曲は、第1場で奏され、霧が晴れていく情景を表しています。ハ長調で清澄に始まりますが、中間部では思いがけない調性の展開で、はっとさせられる瞬間が何回かあり、ニールセン独自の作曲技法が垣間見えます。再現部に戻るところで晴れやかさが感じられるでしょう。ニールセンの作曲のインスピレーションの源が大自然にあることが納得される作品です。ニュース
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