解説
桜をテーマに日本の美しい春夏秋冬を風景描写した抒情的組曲です。次のように副題が添えられ二部構造の全4曲からなり、オプションのピッコロを加えると更に色彩豊かになります。第1曲「春〜霧の中の桜」は霧が立ち込める春の麗らかな日に山桜が咲き誇る様子を描いた抒情的小品です。美しい旋律は桜を、揺らぐ伴奏音形は春霞や風が舞う桜吹雪を描写し、後半は更に色彩豊かに変化します。第2曲「夏〜夏の山と蝉の声」は夏山の木々が青々と茂り、木立に響き渡る蝉の鳴き声を4つの音 [Es-F-B-C] で印象的に表現します。後半は付点音符のサンバ風リズムと跳躍同形反復リズム [G-C-G] etc. が創り出す「音のオブジェ」です。第3曲「秋〜紅葉の夕暮れ」は夕焼けに染まる秋の空と紅葉のグラデーションを抒情的なシチリアーナ風旋律で牧歌的に表現し、後半では16分音符のループ状対旋律が舞います。第4曲「冬〜雲海を昇る初日の出」は雲海に輝く初日の出を交響詩的に描写したコラール讃歌で、聖歌主題は持続低音上に完全4、5度の組合せ [C-D-A-G] 音と一音下の [B-C-G-F] 音で構成されて、後半は聖歌が縮小変奏され崇高な響きとなります。(解説/佐野悦郎)ニュース
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