解説
この作品は「序奏部」「主題と5つの変奏曲(間奏)」「後奏部」の3部で構成される超技巧的大四重奏曲です。序奏部の前奏 [G] は序曲風に始まり、続くAndanteは三部形式で書かれ、主題 [G] は特徴的伴奏上に第1フルートが技巧的セレナードを流麗に歌い、第4フルートに繋げます。中間部はスペイン舞曲風の3 (6) 連符伴奏上に第4フルートが華麗な技巧的旋律で舞い踊り第1フルートに繋ぎます。技巧的カデンツを経て、元の旋律が蘇り、劇的な付点音符動機が主要主題を呼び込みます。主題 [E] 3/4 Canzone Venezianaの舟歌は朗々と歌われ変奏曲が続きます。Var. I [E] は第1フルートが分散和音による3連符変奏、Var. II [E] は第3フルートが16分音符変奏を舞い踊ります。Var. III [E] は第1フルートがカンツォーネを歌い、第4フルートが流麗な技巧的オブリガートで飾ります。Var. IV [E] はCon fuocoで、16分音符技巧的変奏が躍動し、間奏曲Adagio [e] に入り、悲しい技巧的カンタービレを第4フルート以外が順に披露します。Var. V [E] は終曲となり、後奏部の役割を持ちます。技巧的オクターヴ跳躍変奏で乱舞し、後半はセレナードが回帰され技巧的コーダで華麗に幕を降ろします。F.ピッツィはミラノ音楽院、ミラノ・スカラ座で活躍したイタリア後期ロマン派のフルーティスト、作曲家です。(解説/佐野悦郎)ニュース
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