解説
『三重奏曲 第3番 ニ長調 作品51』はロマン派前期の典型的な3楽章構成の三重奏曲です。第1楽章 Allegro risoluto(4/4)[D]はソナタ形式。複付点音符による力強い第1主題の躍動的動機と、第2主題の付点音符の美しい流麗な旋律が対照的です。第2楽章 Andantino(6/8)[G]パストレッラ(Patorella)は三部形式で書かれた和みの園を思わせる美しい牧歌です。第3楽章 Poco vivo(4/4)[D]はロンド形式[A-B-A-C-A]でモーツァルト風の古典的な美しいロンド主題A[D]に2つの副主題B[A]・C[B]がはさみ込まれます。 B.T.ベルビギエはパリ音楽院でヴンダーリヒ(J.G.Wunderlich, 1755−1819)に師事し、激動の時代にパリで活躍しました。そこで美しい三重奏曲をこの他にも作曲(Op.13,33,40,62,70,110,149)していますが、残念ながら現在ではこの「作品51」が唯一入手可能な作品です。 (解説/佐野悦郎)ニュース
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