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ゴーベールは、師のタファネルの継承者としてフランス楽派の重要な存在です。11歳からプライヴェートでタファネルにフルートを習い、タファネルがパリ音楽院の教授になった14歳の時にクラスに入学、翌年には一等賞を得る神童ぶりでした。指揮と作曲の勉強を続けたこともタファネル譲りで、この両者には、年齢を越えた共感と尊敬があったことと想像されます。ゴーベールは、第一次大戦中、前線に送られますが、この 「ソナタ」 は1917年6月に作曲されているので、大戦中の作品ということになります。翌1918年に出版されていますが、この年は、タファネルが亡くなって丁度10年目に当たり、「師タファネルを追憶して」 と副題にあるように、個人的な想いの濃い作品です。ゴーベールの弟子が 「彼は一つの響きやカラーで演奏しないで、多くの響きや色彩を用いて演奏した」 と証言していることを裏付けるように、このソナタでも非常にデリケートな色彩が要求されています。第1楽章は流動的な光明を持つ主題と、ゆったり上昇する副主題と、軽妙な展開部が紡ぎ合わされています。第2楽章はゴーベールの目指したベル・カントの音色を思わせます。第3楽章は問いかけのような主題を軸に展開し、冒頭の部分を回想して静かに曲を終ります。(解説/三上明子)ニュース
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