解説
廣瀬量平は1930年に函館で生まれた作曲家です。北海道大学教育学部を卒業し、上京後1955年に東京藝術大学作曲科に入学。1959年に卒業し、61年に同大学専攻科を修了しました。池内友次郎、矢代秋雄らに師事しています。1971年と73年にインドへ渡り、汎アジア的なスタイルを創出しました。ヨーロッパの古楽器にも興味を持ち、リコーダーのための「メディテーション(1975)」などの作品があります。「讃歌」は1979年に独奏アルト・リコーダーのために作曲され、82年に独奏フルート用に改編されました。曲は5つの部分から構成されています。広がりのある風景を思わせる「1. Quassi improvisation」。重音の響きと音の対比にインパクトのある「2. Senza tempo」。「3. Slow」は声と吹奏音の二重奏による清廉で厳粛な空気感があり、外的なものを呼び込む響きを感じさせます。「4. S.T.」では音高の指定のない声と上部2声の対比から始まり、効果的なフラッター奏法などで混沌とその制御が求められます。「5. Slow」は厳粛な二重奏が再現され、冒頭の広大な景色へ戻り、遠ざかるように終わりを迎えます。(解説/諸田大輔)ニュース
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