解説
E.サティの同タイトルのピアノ曲(1891)を基に、武満 徹がフルートとハープのために編曲した小品(1992)です。この原曲はサール・ペラダン原作の神秘劇「星たちの息子」の劇音楽で、複数のフルートと複数のハープで演奏されたようですがその楽譜は現存せず、サティがピアノ曲として書き残しました。この作品は、殆ど原曲に忠実に編曲された神秘的な古代の響きを持つ小品で、序奏と主部から構成され、小節線は皆無です。序奏は、冒頭和音に確認できるように4度累積(堆積)和音の6音 [F-B-Es=As-D-G] (原曲)が重なり、中世の聖歌のフォーブルドンやグレゴリオ聖歌の平行オルガヌムのように平行4度進行をします。最上声部が旋律となりフルートが重ねて奏でます。主部は、三部形式風に楽句が並びハーモニクス奏法が多用されます。始めに8分音符動機の旋法的 [Fis-Cis-D-Fis] と [D-E-Fis-A]-[H-Cis-E-Fis] が組み合わさり、次に冒頭和音 [d] で始まる重厚な機能和声的「聖歌」が歌われます。中間部では5音階の [D-E-G-A-C] [H-Cis-E-Fis-A] が揺れ動く「ため息動機」を持つ聖歌が漂います。最後は主部の楽句が再び現れます。ニュース
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