解説
バロック時代に見られるカノン書法を現代風に模した、いわゆる擬古典主義の「5つのカノン風二重奏曲」(同度のカノン)です。各曲は特徴的旋法で書かれ、随所にバロック風の装飾音が鳴り響きます。I. Presto agitato(2/2)は分散和音を主題動機とし、交互に追い回し、ミニマル風に展開され、旋法旋律と化します。II. Allegretto giocoso(2/4)は上下動機を音列化した奇妙な断片動機が乱舞し、徐々に細分化され、軽妙に「追いかけっこ」を持続します。III. Andante con moto(2/2)はオクターヴ下行と4度音程の断片動機が全体を支配し、五音階風の分散和音が生み出され、展開され、次々に模倣されます。IV. Andante Cantabile(2/4)は分散和音と旋法が美しい旋律線となり模倣され、中間部は軽妙な旋法が装飾音で飾られ模倣されます。V. Allegro con brio(2/2)、和音[h]-[A]を積み重ねた波形分散和音動機に、半音階[H-B-A-Gis]の尾びれがまとわり付き模倣され、時折、色彩変化を起こし、随所にバロック風装飾音が煌びやかに響きます。P.コンポ博士は米国の化学工学エンジニアと作曲家の2つの顔を持ち、作曲家としてはクラシック音楽と電子音楽の領域で創作活動を継続しています。(解説/佐野悦郎)ニュース
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