解説
フルートの楽器製作、演奏、作曲に大きな功績を残したベームは、87歳までの長い生涯を、生地ミュンヘンを拠点としてヨーロッパ各地で過ごしました。20歳代後半の遍歴時代に、自動楽器のシリンダーの研究にスイスを訪れ、フルーティストとしての名声もこの地で確立したことから、ベームの作品には、よくスイス民謡が好んで用いられます。後年、エチュードとして作曲された「24のカプリス」にも、ヨーデルを模したパッセージが使われていることを覚えている方もおられるでしょう。全6曲から成る 「アルプスの思い出」 (1853) もサロン用の小品としてまとめられています。「スイス民謡による華麗な変奏曲」作品20は1838年に作曲され、プロスパー・アムトマンという人物に献呈されています。序奏に続いて愛らしいチロル民謡が奏され、変奏されていきますが、第3変奏に、巧みにヨーデルが組み込まれたり、単なる技巧曲ではない味わいのある作品です。BILLAUDOT版は長らく誤植のまま、版を重ねているので間違えて譜読みをしないように気を付けて下さい。(解説/三上明子)ニュース
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