解説
3奏者のニュアンスを「話」になぞらえて、示唆したものと解釈します。自由な三部形式で書かれた全6曲からなり、各曲には副題の「音楽表現法」が添えられています。1. Propensity(傾向、性質)、Allegro(4/4)は近代的な付点音符旋律が静かに進み、次は半音階的旋律が模倣されます。中間部は6連符上行音階が付点音符旋律を呼び込み、次々と模倣漸進します。2. Ephemeral(短命な、儚い)、Adagio(4/4)は静かな分散和音旋律が次々と模倣され重なり、中間部は3連符和声上に付点音符旋律が対話を重ねます。3. Auguries(兆し、前兆)、Con slancio(5/8)は奇妙な近代風ジーグが模倣乱舞し、中間部は歪な技巧的ワルツが巧妙に舞います。4. Virulent(激しい、猛烈な)、Misterioso(4/4)は神秘的旋律が模倣され、中間部は大跳躍2声部動機が炸裂し、急速な半音階的旋律が絡み合います。5. Damascene(心の変化、信念の転換)、Andante(3/4)は聖パウロが「ダマスカス」への道のりで改心した逸話に由来し、ターンの装飾的旋律が祈る様に流れ、中間部は旋律線が絡み合います。6. Propinquity(親しき、近親)、Vivace(6/8)は堂々の行進曲で下行分散和音主題が威厳を持て躍動し、中間部は田園風旋律が浮遊します。(解説/佐野悦郎)ニュース
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