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若くしてウィーンで作曲、指揮とピアノを学んだ尾高氏は、帰国後、NHK交響楽団の前身の新交響楽団、日本交響楽団の指揮者として活躍するかたわら、精力的に作曲を続けました。この 「フルート協奏曲」 は、最晩年の1948年から1951年にかけて作曲され、彼の代表作品のひとつであると共に、邦人によるフルート協奏曲のジャンルでは第1の存在でしょう。この曲は、1948年に、当時のフルート奏者として活躍されていた故・森正氏の依頼で、フルートと弦楽器群、2本のホルンとハープの小管弦楽伴奏のために作曲され、森正氏のフルート、作曲者の指揮により初演されました。初演の後、彼は管弦楽の部分をフル・オーケストラに改作しようと試みましたが、最後の1ページを残して病のため世を去ったのでした。この空白は愛弟子の林光氏によって補筆、完成され、日響の追悼演奏会にて吉田雅夫先生のフルート、山田和男氏の指揮によって初演されました。急−緩−急の三楽章から成るこの曲は、全体的に明るい流動感に満ちています。第1楽章 「アレグロ・コン・スピリト」 は日本の音階を用いて、楽想やテンポを変えながら存分にフルートの持ち味を発揮させています。第2楽章 「レント」 は、東洋の瞑想的な雰囲気が、色濃く感じられ、第3楽章 「モルト・ヴィヴァーチェ」 は、フルートの無窮動風のパッセージが華やかなフィナーレを飾っています。(解説/三上明子)ニュース
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